普段、つい手癖でやってしまっている単純作業。「もし、その作業を自分専用の『ボタン』一つで終わらせられるとしたら?」――。この記事では、プログラミング知識がなくても、生成AIを使って「こんな感じ」という雰囲気(Vibe)を形にする新しい開発スタイル「バイブコーディング」で、面倒な作業を自動化するコツを、私の実体験と共にご紹介します。

この記事はこんな人におすすめ

「このExcelのデータ、毎回同じように手作業で転記してるな…」
「このアプリ、この機能だけが欲しいのに、余計なものが多すぎる…」
「複数のツールを立ち上げてコピペするこの作業、ワンクリックで終わらないかな?」

「バイブコーディング」とは?

「バイブコーディング」とは、厳密な設計図の代わりに「こんな感じがいいな」という雰囲気(Vibe)や直感を重視し、AIと対話しながらツールを作り上げていく新しい開発スタイルです。

これまではエンジニアに依頼する必要があったようなツール開発も、難しいプログラミング言語はAIが担当。私たちは日本語で「こうしてほしい」とお願いするだけで、自分だけのオリジナルツールをスピーディーに開発できるのです。

この記事の動画解説板。

※テキストでじっくり読みたい方はこのまま読み進めてください!

【私の体験談】なぜ「画像加工エディタ」を自作するに至ったか

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画像一括加工「リサイズくん」

実際にバイブコーディングで作成した画像加工エディタ「リサイズくん」

Step 1:私が抱えていた「地味な面倒」

当サイトでAmazonアソシエイトの商品を紹介する際、Amazon提供の商品画像はサイズが非常に大きく、そのままではサイトが重くなるためリサイズ作業が必須でした。

私はプロ用の画像加工ソフト(Photoshop/Illustrator)を持っていますが、リサイズ程度の作業で重いソフトを開くのは正直ストレスです。PCのメモリも圧迫されますし、WordPressの画像圧縮プラグインを使っても、やはり元画像の容量は小さいに越したことはありません。この「地味に面倒な作業」が、悩みのタネでした。

Step 2:「こんなの欲しいな」を形に

「アップロードするだけで、決まったサイズ・圧縮率に一括変換してくれるサイトがあったら最高なのに…」

そう思っても、私はデザイナーでプログラミング知識はほとんどありません。諦めかけていた時、ふと「AIと対話しながらアプリを作れるGemini Canvasなら、自分でも作れるんじゃないか?」と思いついたのです。

Step 3:試行錯誤、そして「自分だけの神ツール」の完成

バイブコーディングの最大のメリットは、「自分の作業フローに100%合ったツールを、自分で育てられること」です。

私はGemini Canvasに、以下のような「お願い」を次々と投げかけていきました。

  • 「基本はサイトに合う800pxにしたい。でも時々変えたいから、サイズはスライダーと数値入力の両方で直感的に変更できるようにして」
  • 「ブログの雰囲気に合わせて、画像の背景に好きな画像をセットできるようにしたいな」
  • 「商品画像に著作権表示(©)や注意書きを入れられると便利。文字の位置も動かせるようにして」
  • 「加工後のファイル名は、『元の名前+サイズ』みたいに、ひと目で分かるようにしてほしい」

AIは私の曖昧な「お願い」を瞬時に形にしてくれます。ここからが、まさにツールを『育てる』面白いところ。 時にはうまく動かなかったり、AIがおせっかいで不要な機能を追加してきたりもします。そんな時は「そこは違うよ」「この機能はいらない」と、まるで新人に教えるようにGeminiと対話を重ねて、理想の形に磨き上げていくのです。

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制作過程はこちら

「リサイズくん」作成から得られた最高の結果

この「リサイズくん」が完成したことで、私の作業は劇的に変わりました。

Photoshopを起動する時間も、メモリの心配も不要になり、大量の画像をブラウザ上で一瞬で加工できるように。以前は10枚の画像処理に5分かかっていたのが、今では1分もかかりません。

何より、余計な機能が一切ない究極にシンプルな構造なので、PC操作が苦手な人に作業をお願いする時も、使い方を教える必要がなくなりました。

なぜ「画像生成AI」ではなく「加工エディタ」を作ったのか?

「生成AIを使うなら、最終的な画像を直接AIに作らせればいいのでは?」

そう思われた方もいるかもしれません。最新の画像生成AIは、確かに驚くほど高品質な画像を「創造」してくれます。

私が今回、画像を「生成」させるのではなく、「加工するツール」をAIに作らせたのには、明確な理由があります。それは、今回の目的が「新しい画像を創造すること」ではなく、「決まった作業を、何度でも寸分違わず処理すること」だったからです。

  • 生成AIには「ゆらぎ」がある 画像生成AIは、同じ指示(プロンプト)を出しても、毎回少しずつ違う結果を出力する「ゆらぎ」を持っています。これは、新しいアイデアやアートを生み出す上では素晴らしい長所です。しかし、「毎回必ずロゴを右下ピッタリに配置する」といった寸分の狂いも許されない定型業務には、この「ゆらぎ」が致命的な弱点になります。
  • ビジネスの写真は「実物」が絶対 特にECサイトの商品写真は、お客様に「実物そのもの」を正確に伝えなくてはなりません。画像生成AIに元の写真を読み込ませて加工を指示した場合、AIが良かれと思って実物にはないアレンジを加えてしまうリスクがあります。商品の色味や形が少しでも変わってしまっては、ビジネスでは使えません。

そこで、発想を転換したのです。

「画像を作る」のが不安定なら、「画像を加工する『安定したツール』」そのものを生成AI(Gemini Canvas)に作ってもらえばいい、と。

まさに「餅は餅屋」。AIにも得意・不得意があります。今回のケースでは、不安定な作業をAIに任せるのではなく、安定した作業をしてくれる分身(ツール)をAIに作ってもらうことが、最も賢い選択だったのです。

まとめ:あなたも「作る側」へ

高価なプロ向けソフトは、もう必須ではありません。企業も個人も、プログラミング知識なしで「自分専用」のアプリやエディタを気軽に作れる時代です。

あなたも、日常の「ちょっとした面倒」を解決するために、バイブコーディングを始めてみませんか?

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