「データの集計、電卓を叩いて入力していませんか?」
「毎回同じ計算をコピペするのが面倒……」

もしそう感じているなら、あなたはスプレッドシートの本当の実力をまだ使えていないかもしれません。

Googleスプレッドシートの最大の魅力は、「関数(数式)」を使って面倒な作業を自動化できることです。関数を使えば、1時間かかっていた手作業が、わずか数秒で終わることも珍しくありません。

「でも、英語の文字列がたくさんあって難しそう……」 そう思う方も安心してください。実は、実務で頻繁に使う関数はそれほど多くありません。

この記事では、スプレッドシート初心者の方向けに、「これだけ覚えておけば間違いない基本の関数」から、2026年現在、業務効率を劇的に変えている「最新のAI関数」まで、現場で役立つテクニックを厳選して解説します。

ブックマークして、辞書代わりに使ってみてくださいね。

関数サンプルシート【配布】コピーしてすぐに使えます

下記で作成した関数が入ったサンプルシートをダウンロードできます。

関数サンプルシート【配布】コピーしてすぐに使えます

まずはここから!基本の「集計」関数 3選

スプレッドシートを使う理由のNo.1は「計算」ですよね。 まずは、足し算や平均などの基本計算をマスターしましょう。これを知っているだけで、電卓を使う必要がなくなります。

1. SUM(サム):数値を合計する

もっとも基本で、もっとも使われる関数です。指定した範囲の数値をすべて足し合わせます。

こんな時に便利

  • 今月の売上合計を出したい
  • 交通費の精算額を合計したい
使い方使用例
=SUM(範囲)=SUM(A1:A10) (セルA1からA10までの数値をすべて合計する)

SUM関数サンプル【テーマ: 合計金額】

SUM関数サンプル【テーマ: 合計金額】
プロのワンポイント
A1+A2+A3… とプラス記号で繋ぐのはNGです。行が増えた時に数式を直す必要があるからです。SUM関数なら、間に行を挿入しても自動で範囲が調整されるのでミスが減りますよ。

2. AVERAGE(アベレージ):平均値を出す

データの傾向を知りたい時に欠かせないのが「平均」です。手計算で「合計 ÷ 個数」をする必要はありません。

こんな時に便利

  • テストの平均点を出したい
  • 1日あたりの平均来店客数を知りたい
使い方使用例
=AVERAGE(範囲)=AVERAGE(B2:B31) (B列の日別データから、月間の平均値を出す)

AVERAGE関数サンプル【テーマ: 商品の平均価格】

AVERAGE関数サンプル【テーマ: 商品の平均価格】

3. COUNTA(カウンタ):データの個数を数える

意外と知られていないけれど、実はすごく便利なのがこの関数。「数値」ではなく「データが入っているセルの数」を数えます。

こんな時に便利

  • アンケートに回答してくれた人の人数(名前の数)を知りたい
  • 商品リストに何個の商品があるか数えたい
使い方使用例
=COUNTA(範囲)=COUNTA(C2:C100) (C列に入力されているデータの個数をカウントする)

COUNTA関数サンプル【テーマ: 合計個数】

COUNTA関数サンプル【テーマ: 合計個数】
注意点
似た関数に「COUNT(カウント)」がありますが、こちらは数値しか数えません。名前や文字列を数えたい時は、必ず最後に「A」がつく「COUNTA」を使いましょう。

判断を自動化!「もし〇〇なら」を叶える論理関数 3選

データの集計が終わったら、次は「そのデータが良いのか悪いのか」「合格なのか不合格なのか」を判断したいですよね。

いちいち目視で確認して「合格」「追試」と手入力するのは、ミスの元ですし、何より時間がもったいないです。 ここでは、スプレッドシートに「条件」を与えて、自動で結果を表示させる関数を紹介します。

1. IF(イフ):条件によって表示を変える

「もし〇〇だったらA、そうでなければBを表示する」という、最も基本的かつ最強の関数です。

こんな時に便利

  • テストの点数が80点以上なら「合格」、それ以外なら「不合格」と表示させたい
  • 予算を超えていたら「赤字」、以内なら「黒字」と表示させたい
使い方使用例
=IF(条件, 条件を満たす場合, 満たさない場合)=IF(B2>=80, "合格", "不合格") (セルB2の値が80以上なら「合格」、それ以外なら「不合格」と表示)

IF関数サンプル【テーマ: テストの合否判定】

例:80点以上の場合合格を表示する

IF関数サンプル【テーマ: テストの合否判定】
初心者がやりがちなミス
数式の中で「合格」や「A」などの文字を使う時は、必ず半角のダブルクォーテーション “” で囲んでください。 × =IF(B2>=80, 合格, 不合格) ○ =IF(B2>=80, “合格”, “不合格”) これを忘れるとエラー(#NAME?)になります。
さらに、COUNTIF関数 で「合格者だけの合計」をカウントも表示すると便利
COUNTIF関数サンプル【合格者のみカウント】

2. IFS(イフス):複数の条件を一気に判定する

条件が2つ(YesかNoか)だけならIF関数でいいのですが、「S判定、A判定、B判定……」のように条件がたくさんある場合はどうでしょうか? 昔はIF関数を何重にも重ねて書いていましたが、今はIFS関数一つでスッキリ書けます。

こんな時に便利

  • 成績を「優・良・可・不可」の4段階で評価したい
  • アンケートの回答(1〜5)に合わせてメッセージを変えたい
使い方使用例
=IFS(条件1, 結果1, 条件2, 結果2, 条件3, 結果3...)=IFS(B2>=90, "S判定", B2>=80, "A判定", B2>=60, "B判定", TRUE, "C判定") (90点以上ならS、80点以上ならA、60点以上ならB、それ以外はC)

IFS関数サンプル【テーマ: テストの点数から「ランク(S・A・B・追試)」を自動判定する】

プロのワンポイント
IFS関数は、左から順番に条件をチェックします。そのため、厳しい条件(例:90点以上)から順に書くのがコツです。最後の TRUE は「上記以外のすべて」という意味で使います。

3. COUNTIF(カウントイフ):条件に合うデータだけ数える

第1章で紹介した「COUNTA」は「すべてのデータ」を数えましたが、この「COUNTIF」は「条件に合うものだけ」を数えます。

こんな時に便利

  • 出席簿から「出席」の人数だけを知りたい
  • 商品リストから「売切」の商品数を数えたい
  • テストで「80点以上」を取った人数を数えたい
使い方使用例
=COUNTIF(範囲, 条件)=COUNTIF(C2:C30, "出席") (C列の範囲の中から、「出席」と書かれているセルの数をカウントする)

COUNTIF関数サンプル【テーマ: りんごの個数のみカウント】

COUNTIF関数サンプル【テーマ: りんごの個数のみカウント】

データを一瞬で見つける「検索」関数 2選

「商品IDから価格を知りたい」「社員番号から名前を出したい」……。 まさか、何千行もあるリストを目で追ったり、Ctrl + F で検索してコピペしたりしていませんか?

その作業、「検索関数」を使えば0秒で終わります。

かつては「VLOOKUP(ブイルックアップ)」という関数が必須スキルでしたが、今はもっと簡単で強力な「XLOOKUP(エックスルックアップ)」が主流です。

これから覚えるなら、断然XLOOKUPがおすすめです!

特徴VLOOKUP (旧)XLOOKUP (新)
検索方向縦のみ縦も横もOK
列の数え方「3列目」と数える必要あり選択するだけ(数えない)
検索キーの場所必ず一番左どこでもOK
もし見つからない時エラーになる (#N/A)「該当なし」と表示できる

1. XLOOKUP(エックスルックアップ):新定番の検索関数

これは革命的な関数です。「このデータに対応する情報をあっちから取ってきて」という指示が、直感的にできます。

こんな時に便利

  • 注文リストの「商品ID」を入れるだけで、「商品名」と「単価」を自動で表示させたい
  • 社員名簿から、特定の社員の「部署名」を引っ張ってきたい
使い方使用例
=XLOOKUP(検索値, 検索範囲, 結果範囲)=XLOOKUP(A2, D:D, E:E) (セルA2の値を、D列の中から探して、見つかったらE列の同じ行にある値を表示する)

💡 XLOOKUPが「最強」な理由

  1. 数えなくていい: VLOOKUPのように「右から何番目の列か」を数える必要がありません。
  2. 壊れにくい: 列を追加したり削除したりしても、エラーになりにくいです。
  3. どこでも探せる: 検索値より「左側」にあるデータも取ってこれます(VLOOKUPは右側しか無理でした)。

XLOOKUP関数サンプル【テーマ:商品IDから「商品名」と「単価」を自動で出す(見積書イメージ)】

数式→B2に入れる式:=XLOOKUP(A2, E:E, F:G)、隣のC2単価の数値は自動で抽出される
左側(A〜C列): 実際に使う「入力・表示エリア」
右側(E〜G列): 参照するための「商品マスターデータ」
D列: 見やすくするための「空白列」

2. VLOOKUP(ブイルックアップ):伝統的な検索関数

これまでの定番だった関数です。古いファイルや、Excelとの互換性を気にする場面ではまだ現役です。 「先輩から渡されたファイルに入っている」ことが多いので、「読み書きできる」程度には知っておくと安心です。

使い方使用例
=VLOOKUP(検索値, 範囲, 列番号, [検索の型])=VLOOKUP(A2, D:G, 2, FALSE) (A2の値を、D〜G列の範囲の一番左(D列)で探し、2列目(E列)の値を返す)

VLOOKUP関数サンプル【テーマ:商品IDから「商品名」と「単価」を自動で出す(見積書イメージ)】

数式→B2(商品名)に入れる式:=VLOOKUP(A2, E:G, 2, FALSE)、C2(単価)に入れる式:=VLOOKUP(A2, E:G, 3, FALSE)それぞれのセルに記載が必要
左側(A〜C列): 実際に使う「入力・表示エリア」
右側(E〜G列): 参照するための「商品マスターデータ」
D列: 見やすくするための「空白列」

VLOOKUP関数サンプル【テーマ:商品IDから「商品名」と「単価」を自動で出す(見積書イメージ)】1
VLOOKUP関数サンプル【テーマ:商品IDから「商品名」と「単価」を自動で出す(見積書イメージ)】2
初心者がつまずくポイント
VLOOKUPは、最後の「FALSE(完全一致)」を入れ忘れると、間違ったデータを引っ張ってくることがあります。必ず FALSE (または 0) をつける癖をつけましょう。

データが汚い?大丈夫!自動で「整理整頓」する便利関数 2選

「同じ人の名前が何度も出てくる……」 「日付順に並べ替えたいけど、元の表を壊したくない……」

資料を作る前の「データの整理」だけで何時間も使っていませんか? 実は、スプレッドシートには「重複を削除する」「並べ替える」ための専用関数があります。これを使えば、元データを触らずに、きれいな表を別で作ることができます。

1. UNIQUE(ユニーク):重複を削除して一覧を作る

同じデータが何回も登場するリストから、「重複していないリスト(ダブりを排除)」を一瞬で作成します。

こんな時に便利

  • 顧客リストから、重複を除いた「顧客一覧」を作りたい
  • アンケート回答から、回答者の所属部署一覧をパッと出したい
  • 商品の注文履歴から、売れた商品名だけをリストアップしたい
使い方使用例
=UNIQUE(範囲)=UNIQUE(A2:A100) (A列にあるデータの重複を削除して表示する)

UNIQUE関数サンプル【テーマ:何度も送信されたアンケートの「回答者リスト」】

UNIQUE関数サンプル【テーマ:何度も送信されたアンケートの「回答者リスト」】
プロの活用術
UNIQUE関数で作ったリストを、別のシートで「入力規則(プルダウン)」の選択肢として使うのが鉄板テクニックです。「リストの更新」の手間がなくなりますよ。

2. SORT(ソート):データを並べ替える

データを「売上の高い順」や「日付順」に並べ替えて表示します。 普通に「データ」メニューから並べ替えをすると、元の表の並び順が変わってしまいますが、SORT関数なら元の表はそのままで、分析用の新しい表を作れます。

こんな時に便利

  • 売上トップ10ランキングを作りたい(降順)
  • 日付がバラバラなデータを、時系列順に並べたい(昇順)
使い方使用例
=SORT(範囲, 並べ替える列番号, 昇順か降順か)=SORT(A2:C100, 3, FALSE) (A列からC列の範囲を、3列目(売上など)を基準に、大きい順(降順:FALSE)に並べ替える)

SORT関数サンプル【テーマ:バラバラの売上データを「ランキング形式」にする」】

SORT関数サンプル【テーマ:バラバラの売上データを「ランキング形式」にする」】

昇順と降順の覚え方

TRUE=上がる(昇る)」とイメージしましょう。

  • TRUE(真): 昇順(小さい順:1→10、あ→ん、古い日付→新しい日付)
  • FALSE(偽): 降順(大きい順:10→1、ん→あ、新しい日付→古い日付)

【2026年注目】業務を変える「最新AI関数」

これまで紹介した関数は、「計算」や「検索」など、決まったルール通りの処理しかできませんでした。 しかし、2025年以降、GoogleスプレッドシートはAI(人工知能)を関数として使えるように進化しています。

これにより、「感想を読んで分類する」「文章から大事な部分を抜き出す」といった、人間が頭を使ってやっていた作業すらも自動化できるようになりました。

Gemini関数(=GEMINI / =AI):スプレッドシートで生成AIを使う

Googleの生成AI「Gemini(ジェミニ)」を、セルの中で直接呼び出す関数です。 まるでChatGPTにチャットでお願いするように、数式の中に「やりたいこと」を書くだけでOKです。

こんな時に便利

  • 感情分析: アンケートの自由記述を読んで、「満足」「不満」「要望」に自動で分類したい。
  • 情報抽出: お問い合わせメールの文章から、「会社名」と「担当者名」だけを抜き出してリストにしたい。
  • 翻訳・要約: 海外のニュース記事のURLから、日本語で3行の要約を作りたい。
使い方使用例
=GEMINI("プロンプト", 参照セル) ※環境や導入しているアドオンによって関数名が =AI()=GPT() の場合もありますが、使い方は同じです。アンケートの感情分析 セルA2に「商品が届くのが遅くてイライラしました。」という感想が入っている場合 =GEMINI("この感想を『ポジティブ』『ネガティブ』『中立』のどれかで判定して", A2) → 結果: 「ネガティブ」と自動で表示されます。

=GEMINI / =AI関数サンプル【テーマ: お客様の声(レビュー)の感情分析】

=GEMINI / =AI関数サンプル【テーマ: お客様の声(レビュー)の感情分析】
初心者へのアドバイス
この機能は、Google Workspaceの有料プラン(Gemini for Google Workspace)や、拡張機能(アドオン)を入れることで使えるようになります。 まだ導入していない場合は、「スプレッドシート アドオン AI」で検索して、無料のものから試してみるのがおすすめです。

AI関数・GPT関数・Gemini関数…どれを使うのが正解?

スプレッドシートでAIを使う方法を調べていると、似たような名前がたくさん出てきます。 実はこれ、「誰が作った機能か」によって呼び名が変わるんです。

一目でわかる比較表を作りました。

関数名=GEMINI()=GPT()=AI()
正体Google純正他社製アドオン他社製 または 総称
中身のAIGemini (Google)ChatGPT (OpenAI)いろいろ
準備プラン契約のみアドオン導入+設定アドオン導入
難易度⭐ (かんたん)⭐⭐⭐ (設定が必要)⭐⭐ (モノによる)
=GEMINI() : Google純正の「本家」機能

これから始めるなら、基本的にはこれを目指しましょう。 Googleが公式に提供している機能で、Google Workspaceの有料プラン(Gemini Businessなど)を契約すると使えるようになります。

  • メリット: 設定が不要。セキュリティ面でも安心(企業利用向き)。
  • デメリット: 無料版のGoogleアカウントではまだ使えないことが多い。
=GPT() : 拡張機能で「ChatGPT」を使う

「GPT for Sheets and Docs」などの拡張機能(アドオン)をインストールすると使えるようになる関数です。中身は有名な「ChatGPT」です。

  • メリット: ChatGPTと同じ賢さで使える。無料アカウントでも導入できる。
  • デメリット: OpenAIの「APIキー」を取得して連携させる設定が必要で、初心者には少しハードルが高い。従量課金(使った分だけ支払い)になることが多い。
=AI() : アドオンによって違う

これも基本的には =GPT() と同じで、他社製の拡張機能を入れると使えるようになります。 「SheetAI」などのアプリを入れると、関数名がシンプルな =AI() になることがあります。また、これらの関数の「総称」として「AI関数」と呼ぶこともあります。

結論:どっちを使えばいい?
  • 会社でGoogle Workspaceを使っているなら… 迷わず純正の =GEMINI() を使いましょう。セキュリティも安心で、設定の手間もありません。
  • 個人の無料アカウントで試したいなら… 拡張機能を入れて =GPT() に挑戦してみましょう。「GPT for Sheets」などのアドオンが有名です。

これからはGoogle純正の機能がどんどん強化されていくはずなので、まずは「スプレッドシートにAIが組み込まれる時代になったんだ!」と覚えておけばOKです。

【番外編】関数がわからなくても大丈夫!サイドパネルのGeminiに聞こう

関数を作るのが難しいと思ったあなた、Geminiを使っているならスプレットシートからGeminiを使うとAIが関数を作ってくれて便利

右上の「キラキラアイコン」を押すだけ

使い方は非常にシンプルです。スプレッドシートの画面右上にある、キラキラした星の形をした「Geminiアイコン(✨)」をクリックしてみてください。すると画面の右側に、AIとのチャット画面(サイドパネル)が開きます。

【番外編】関数がわからなくても大丈夫!サイドパネルのGeminiに聞こう

まずはこのパネルを開くことさえできれば、問題の半分は解決したも同然です。ここには、あなたのシートの中身を理解してくれる優秀なアシスタントが待機しています。

専門用語は不要!「やりたいこと」をそのまま伝えよう

ここでは、友達や同僚にメッセージを送るような感覚で質問するだけでOKです。難しい関数名や専門用語を知っている必要はありません。

例えば、「A列の日付の中から土日だけを赤くしたい」や「B列の数字が100以上ならOKと表示したい」といった、頭に浮かんだやりたいことをそのまま言葉にして投げかけてみましょう。Geminiがあなたの意図を汲み取り、その場で適切な数式を作って提案してくれます。

エラーが出た時こそ、Geminiの出番

また、見慣れないエラーが出た時も頼りになります。「この #REF! というエラーはどういう意味?直し方を教えて」と聞けば、あなたのシートの状況に合わせて具体的な修正方法を教えてくれます。

まさに「困った時の救世主」です。関数を覚えるのが苦手な方こそ、まずはこのサイドパネルを開く癖をつけてみてください。これだけで、スプレッドシートへの苦手意識がぐっと減り、作業スピードが劇的に上がるはずです。

スマートチップと「抽出」機能

関数ではありませんが、最新のスプレッドシートには「住所」や「メールアドレス」を自動で認識して、GoogleマップやGmailと連携させるスマートチップ機能が標準装備されています。

便利な小技
データの中に「東京都港区…」のような住所が入っていると、自動的に「チップ(カプセル状のボタン)」に変換する提案が出ます。これをクリックするだけで、地図が開けるボタンになります。

よく使う関数一覧まとめ

セルの指定方法

指定方法説明
単一のセルセルの列と行を組み合わせて指定A1(A列の1行目)
範囲指定最初のセルと最後のセルをコロン(:)でつなげて指定A1:A10(A列の1行目から10行目)
非連続のセル範囲カンマ(,)で区切って指定A1, B2, C3(A1、B2、C3のセル)
シート名を含めるシート名をシングルクォーテーションで囲み、感嘆符を付ける'Sheet2'!A1(Sheet2のA1セル)
別のURLのシートから指定IMPORTRANGE関数を使用して他のスプレッドシートのデータを参照=IMPORTRANGE("URL", "Sheet1!A1")
相対参照セルの位置が相対的に指定されるA1(移動すると位置が変わる)
絶対参照列名と行番号の前にドルマーク($)を付ける$A$1(常にA1を指す)
列だけ固定列を固定し、行は相対的に指定$A1(列Aは固定、行は変わる)
行だけ固定行を固定し、列は相対的に指定A$1(行1は固定、列は変わる)

基本的な算術関数

関数名説明
SUM合計を計算します。=SUM(A1:A10)
AVERAGE平均を計算します。=AVERAGE(B1:B10)
MIN最小値を返します。=MIN(C1:C10)
MAX最大値を返します。=MAX(D1:D10)

条件付き関数

関数名説明
IF条件に基づいて異なる値を返します。
読み方:イフ
=IF(E1>50, "合格", "不合格")
=IF(論理式,TRUE値,FALSE値)
AND条件が満たされているかを調べる。
AもBも両方買っている人をTRUE、そうでない人はFALSE
=AND(B5="O",C5="O")
=AND(論理式1,論理式2,…)

IF関数と組み合わせると?
=IF(AND(B5="O",C5="O"),"有","無")
OR条件が満たされているかを調べる。
AとBどちらか買っている人がいればTRUE、どちらも勝手ない人をFALSE
=OR(B5="O",C5="O")
=OR(論理式1,論理式2,…)

IF関数と組み合わせると?
=IF(OR(B5="O",C5="O"),"有","無")
ROUNDDOWN指定した桁数で切り捨てる。
読み方:ラウンドダウン
 
ROUNDUP指定した桁数で切り上げる。
読み方:ラウンドアップ
 
ROUND指定した桁数で四捨五入する。
読み方:ラウンド
 
COUNTIFS条件を満たすセルの数の個数をカウントします。
読み方:カウントイフス
=COUNTIF(F1:F10, ">10")
SUMIFS条件を満たすセルの合計を計算します。
例:商品ごとの売上を出す
読み方:サムイフス
=SUMIFS(G1:G10, "<100")
= SUMIFS ($C$5:$C$17,$D$5:$D$17,G5)
=SUMIFS(合計範囲,条件範囲1,条件1,条件範囲2,条件2,)

「比較演算子」を覚えよう

論理式条件
〇〇 >= ✕✕〇〇が✕✕以上
〇〇 <= ✕✕〇〇が✕✕以下
〇〇 > ✕✕〇〇が✕✕より大きい
〇〇 < ✕✕〇〇が✕✕より小さい
〇〇 = ✕✕〇〇が✕✕より等しい
〇〇 <> ✕✕〇〇が✕✕より等しくない

文字列操作関数

関数名説明
CONCATENATE / &文字列を結合します。=CONCATENATE(A1, " ", B1) または =A1 & " " & B1
LEFT左側から指定した文字数分の文字を返します。=LEFT(H1, 3)
RIGHT右側から指定した文字数分の文字を返します。=RIGHT(I1, 2)
MID指定した位置から指定した文字数分の文字を返します。=MID(J1, 2, 4)
LEN文字列の長さを返します。=LEN(K1)

日付と時間関数

関数名説明
TODAY現在の日付を返します。=TODAY()
NOW現在の日付と時刻を返します。=NOW()
DATEDIF2つの日付の差を計算します。=DATEDIF(L1, M1, "D")

検索と参照関数

関数名説明
XLOOKUP縦方向・横方向どちらにも検索できます。 VLOOKUPの「進化版」で、より直感的で高機能な関数です。
デフォルトが完全一致: 何も指定しなければ自動的に「完全一致」になります。VLOOKUPのように毎回「FALSE」と書く必要がありません。
エラー処理が簡単: データが見つからない場合に「なし」や「見つかりません」と表示する設定が、関数の中に組み込まれています(IFERROR関数がいりません)。
範囲検索も可能: オプション設定で、近似一致(〜以上〜未満)の検索も可能です。
読み方:エックスルックアップ
=XLOOKUP(N1, A1:A10, B1:B10, "該当なし") =XLOOKUP(検索キー, 検索範囲, 結果範囲, [見つからない場合])
VLOOKUP縦方向にデータを検索します。
表から必要な情報を探し出す。
FALSE=完全一致(全く同じデータ)、TRUE=近似一致(近しいデータ)。9割方はFALSEを使う。
ID·商品名·名前などを検索したいときは完全一致(FALSE)
金額や重さなど、「~以上~未満」という範囲を持たせて検索したいときは近似一致(TRUE)
使用の注意点:VLOOKUP関数使用する際、一番最初に指定する検索キーは、選択する範囲の一番左側にないと機能しない。
読み方:ブイルック
=VLOOKUP(N1, A1:B10, 2, FALSE)
=VLOOKUP(検索キー,範囲,指数,並べ替え済み)
IMPORTRANGE別シートや別ファイルにあるデータを参照する
読み方:インフォートレンジ
=VLOOKUP(B5,IMPORTRANGE("URL",“シート名!C2:D10"),2,FALSE)
IMPORTRANGE("スプレッドシートのURL","範囲の文字列")
LEFTVLOOKUP関数に組み合わせることで左から引数(文字数)分を違う形に変換したり取り出したりできる。LEFT(文字列,文字数)
RIGHTVLOOKUP関数に組み合わせることで右から引数(文字数)分を違う形に変換したり取り出したりできる。RIGHT(文字列,文字数)
MIDVLOOKUP関数に組み合わせることで指定した位置から引数(文字数)分を違う形に変換したり取り出したりできる。MID(文字列,開始位置,セグメントの長さ)
HLOOKUP横方向にデータを検索します。=HLOOKUP(O1, A1:E2, 2, FALSE)
INDEX指定した行と列が交差する値を返します。INDEX(参照,行,列)
=INDEX(P1:P10, 5)
MATCH指定した値が何番目にあるかを返します。=MATCH(Q1, A1:A10, 0)
QUERYスプレットシート独自の関数。元データを残したまま別の指定したセル範囲にデータを抽出できる。ABD関数やOR関数で複数の条件を満たすデータを抽出したり昇順・降順の並べ替えも可能。
読み方:クエリ
=QUERY (B2:I200,”select B,C,D”)
ALLAYFORMULA数式の結果をほかのセルに文字データとして入力する
読み方:ア レイフオーミュラ
ALLAYFORMULA(配列数式)
= ARRAYFORMULA
(IF(C2:D16>=150,”正解”,”不正解”))
IMPORTHTMLWebページのテーブルやリストの要素を取得する
読み方:インポートエイチティーエルエム
IMPORTHTML(URL,クエリ,指数)
=IMPORTHTML("https://xxx","table",2)
IMPORTXMLWebページ上のデータを直接取り出す
読み方:インポートエックスエルエム
IMPORTXML (URL,XPathI!) )
= IMPORTXML ("https://xxxx",1"//*[@id='ratesTrends']")

配列関数

関数名説明
ARRAYFORMULA複数のセルに対して同時に計算を行います。一つの数値機を入力するだけで他のセルの結果にも表示します。
メリット:シート全体の動作が軽くなる
読み方:アレイフォーミュラ
=ARRAYFORMULA(A1:A10 * 2)

覚えると便利なその他の関数

関数名説明
TRIM余計なスペースを消去。
※名字と名前の必要な空白はスプレットシートが理解し、残してくれる。
読み方:トリム
=TRIM(A1)
SUBSTITUTE指定した文字を検索置換する
読み方:サブスティチュート
■全角スペースを半角に置き換える
=SUBSTITUTE (C5,” ”,” “)
■前後の余計なスペースを消去して文字の間のスペースを半角に置き換える※名字 名前など
=SUBSTITUTE (TRIM (C5),” “,” “)
IFERROR「#N/A」エラーの値を他の表示に置き換える=IFERROR(値,エラー値)
=IFERROR(VLOOKUP(C4,$K$4:$M$15,2,FALSE),”該当する価格がありません”)
SUBTOTALフィルタで絞り込んだデータを集計
読み方:サブトータル
SUBTOTAL(関数コード,範囲1,範囲2,…)
= SUBTOTAL (3, E5:E102)

スプレットシートエラー値一覧

A列(エラー値)B列(原因)
#DIV/0!0で割り算を実行した場合や、空白セルで割り算を実行した場合に表示
読み方:ディブゼロ
#VALUE!関数内の因数に間違いがある。数式で使用できない値や文字列を使用した場合に表示
読み方:バリュー
#REF!存在しないセルを参照(消去)している場合に表示
読み方:レフ
#NAME?関数名が間違っている、存在しない名前を使用した場合に表示
読み方:ネーム
#NUM!計算結果が大きすぎる、または小さすぎる場合に表示、処理できる範囲を超えている。数値指定する関数に不適切な値を使用している場合に表示
読み方:ナム
#N/A検索した値が見つからない場合に表示
読み方:エヌエー
#NULL!正しくない演算子が使われる場合に表示
読み方:ヌル
#####セルの幅が小さく、数値が表示できない場合に表示
読み方:シャープ

まとめ

今回は、スプレッドシートで初心者が覚えておくべき便利な関数を紹介しました。関数を使うことで、データの処理が簡単かつ正確になり、効率的に作業を進めることができます。最初は覚えるのが大変かもしれませんが、実際に使ってみることで自然と身についていきます。ぜひ、日々の業務や学習に役立ててください!