スプレッドシートは、データの管理や分析に非常に便利なツールですが、初心者にとっては多くの関数が存在しているため、何を覚えれば良いのか迷ってしまうこともあります。そこで今回は、ExcelやGoogle スプレッドシートを使用する際に、特に初心者が覚えておくべき基本的な関数を紹介します。これらの関数をマスターすることで、作業の効率が大幅に向上しますよ!
関数とは?
スプレッドシートにおける「関数」とは、特定の計算や処理を自動的に行うための命令のことです。関数を使用することで、数値の計算やデータの加工、条件に基づく判断などを簡単に行うことができます。
例えば、合計を求める場合に1つ1つのセルを足すのではなく、SUM関数を使うことで一瞬で合計を計算できます。関数は複雑な計算や作業を簡単にし、時間を節約してくれるのです。
- 効率化: いくつもの計算や処理を手作業で行うのは時間がかかりますが、関数を使えば自動的に計算してくれます。これにより、データの更新や修正もスムーズに行えます。
- 正確性: 手作業による計算ミスを減らし、正確な結果を得ることができます。関数を使えば、同じ処理を繰り返し行うことができるため、安定した結果を得られます。
- 複雑な処理: 条件付き関数や検索関数を使うことで、複雑なデータの分析や集計が容易になります。たとえば、特定の条件を満たすデータのみを抽出したり、データの相関関係を調べたりすることができます。
- 時間の節約: 関数を使うことで、データ処理の時間を大幅に短縮でき、他の重要な業務や分析に集中することができます。
セルの指定方法
=関数名(ここの書き方)
| 指定方法 | 説明 | 例 |
|---|---|---|
| 単一のセル | セルの列と行を組み合わせて指定 | A1(A列の1行目) |
| 範囲指定 | 最初のセルと最後のセルをコロン(:)でつなげて指定 |
A1:A10(A列の1行目から10行目) |
| 非連続のセル範囲 | カンマ(,)で区切って指定 |
A1, B2, C3(A1、B2、C3のセル) |
| シート名を含める | シート名をシングルクォーテーションで囲み、感嘆符を付ける | 'Sheet2'!A1(Sheet2のA1セル) |
| 別のURLのシートから指定 | IMPORTRANGE関数を使用して他のスプレッドシートのデータを参照 | =IMPORTRANGE("URL", "Sheet1!A1") |
| 相対参照 | セルの位置が相対的に指定される | A1(移動すると位置が変わる) |
| 絶対参照 | 列名と行番号の前にドルマーク($)を付ける |
$A$1(常にA1を指す) |
| 列だけ固定 | 列を固定し、行は相対的に指定 | $A1(列Aは固定、行は変わる) |
| 行だけ固定 | 行を固定し、列は相対的に指定 | A$1(行1は固定、列は変わる) |
よく使う関数一覧
基本的な算術関数
最初に覚えておきたいのは、データの合計や平均を計算する基本的な算術関数です。
| 関数名 | 説明 | 例 |
|---|---|---|
SUM |
合計を計算します。 | =SUM(A1:A10) |
AVERAGE |
平均を計算します。 | =AVERAGE(B1:B10) |
MIN |
最小値を返します。 | =MIN(C1:C10) |
MAX |
最大値を返します。 | =MAX(D1:D10) |
条件付き関数
データに基づいて特定の条件を満たすかどうかを判断する条件分岐関数も重要です。「もし〇〇が■■だったら~をする」という考え方はよく活用できます。
| 関数名 | 説明 | 例 |
|---|---|---|
IF |
条件に基づいて異なる値を返します。 読み方:イフ |
=IF(E1>50, "合格", "不合格") |
| AND | 条件が満たされているかを調べる。 AもBも両方買っている人をTRUE、そうでない人はFALSE |
=AND(B5="O",C5="O")IF関数と組み合わせると? =IF(AND(B5="O",C5="O"),"有","無") |
| OR | 条件が満たされているかを調べる。 AとBどちらか買っている人がいればTRUE、どちらも勝手ない人をFALSE |
=OR(B5="O",C5="O")IF関数と組み合わせると? =IF(OR(B5="O",C5="O"),"有","無") |
| ROUNDDOWN | 指定した桁数で切り捨てる。 読み方:ラウンドダウン |
|
| ROUNDUP | 指定した桁数で切り上げる。 読み方:ラウンドアップ |
|
| ROUND | 指定した桁数で四捨五入する。 読み方:ラウンド |
|
COUNTIFS |
条件を満たすセルの数の個数をカウントします。 読み方:カウントイフス |
=COUNTIF(F1:F10, ">10") |
SUMIFS |
条件を満たすセルの合計を計算します。 例:商品ごとの売上を出す 読み方:サムイフス |
=SUMIFS(G1:G10, "<100")= SUMIFS ($C$5:$C$17,$D$5:$D$17,G5) =SUMIFS(合計範囲,条件範囲1,条件1,条件範囲2,条件2, …) |
「比較演算子」を覚えよう
| 論理式 | 条件 |
| 〇〇 >= ✕✕ | 〇〇が✕✕以上 |
| 〇〇 <= ✕✕ | 〇〇が✕✕以下 |
| 〇〇 > ✕✕ | 〇〇が✕✕より大きい |
| 〇〇 < ✕✕ | 〇〇が✕✕より小さい |
| 〇〇 = ✕✕ | 〇〇が✕✕より等しい |
| 〇〇 <> ✕✕ | 〇〇が✕✕より等しくない |
文字列操作関数
データの整形や加工に便利な文字列操作関数も覚えておきましょう。
| 関数名 | 説明 | 例 |
|---|---|---|
CONCATENATE / & |
文字列を結合します。 | =CONCATENATE(A1, " ", B1) または =A1 & " " & B1 |
LEFT |
左側から指定した文字数分の文字を返します。 | =LEFT(H1, 3) |
RIGHT |
右側から指定した文字数分の文字を返します。 | =RIGHT(I1, 2) |
MID |
指定した位置から指定した文字数分の文字を返します。 | =MID(J1, 2, 4) |
LEN |
文字列の長さを返します。 | =LEN(K1) |
日付と時間関数
日付や時間を扱う際にも便利な関数があります。
| 関数名 | 説明 | 例 |
|---|---|---|
TODAY |
現在の日付を返します。 | =TODAY() |
NOW |
現在の日付と時刻を返します。 | =NOW() |
DATEDIF |
2つの日付の差を計算します。 | =DATEDIF(L1, M1, "D") |
検索と参照関数
データの中から特定の値を検索するための関数も非常に便利です。
| 関数名 | 説明 | 例 |
|---|---|---|
VLOOKUP |
縦方向にデータを検索します。 表から必要な情報を探し出す。 FALSE=完全一致(全く同じデータ)、TRUE=近似一致(近しいデータ)。9割方はFALSEを使う。ID·商品名·名前などを検索したいときは完全一致( FALSE)金額や重さなど、「~以上~未満」という範囲を持たせて検索したいときは近似一致( TRUE)使用の注意点: VLOOKUP関数使用する際、一番最初に指定する検索キーは、選択する範囲の一番左側にないと機能しない。読み方:ブイルック |
=VLOOKUP(N1, A1:B10, 2, FALSE)= VLOOKUP(検索キー,範囲,指数,並べ替え済み) |
IMPORTRANGE |
別シートや別ファイルにあるデータを参照する 読み方:インフォートレンジ |
=VLOOKUP(B5,IMPORTRANGE("URL",“シート名!C2:D10"),2,FALSE) |
LEFT |
VLOOKUP関数に組み合わせることで左から引数(文字数)分を違う形に変換したり取り出したりできる。 |
LEFT(文字列,文字数) |
RIGHT |
VLOOKUP関数に組み合わせることで右から引数(文字数)分を違う形に変換したり取り出したりできる。 |
RIGHT(文字列,文字数) |
MID |
VLOOKUP関数に組み合わせることで指定した位置から引数(文字数)分を違う形に変換したり取り出したりできる。 |
MID(文字列,開始位置,セグメントの長さ) |
HLOOKUP |
横方向にデータを検索します。 | =HLOOKUP(O1, A1:E2, 2, FALSE) |
INDEX |
指定した行と列が交差する値を返します。 | INDEX(参照,行,列)=INDEX(P1:P10, 5) |
MATCH |
指定した値が何番目にあるかを返します。 | =MATCH(Q1, A1:A10, 0) |
| QUERY | スプレットシート独自の関数。元データを残したまま別の指定したセル範囲にデータを抽出できる。ABD関数やOR関数で複数の条件を満たすデータを抽出したり昇順・降順の並べ替えも可能。 読み方:クエリ |
=QUERY (B2:I200,”select B,C,D”) |
ALLAYFORMULA |
数式の結果をほかのセルに文字データとして入力する 読み方:ア レイフオーミュラ |
ALLAYFORMULA(配列数式)= ARRAYFORMULA (IF(C2:D16>=150,”正解”,”不正解”)) |
IMPORTHTML |
Webページのテーブルやリストの要素を取得する 読み方:インポートエイチティーエルエム |
IMPORTHTML(URL,クエリ,指数)=IMPORTHTML("https://xxx","table",2) |
IMPORTXML |
Webページ上のデータを直接取り出す 読み方:インポートエックスエルエム |
IMPORTXML (URL,XPathI!) )= IMPORTXML ("https://xxxx",1"//*[@id='ratesTrends']") |
配列関数
配列関数とは、複数の値を一度に処理するための関数のことです。
| 関数名 | 説明 | 例 |
|---|---|---|
ARRAYFORMULA |
複数のセルに対して同時に計算を行います。一つの数値機を入力するだけで他のセルの結果にも表示します。 メリット:シート全体の動作が軽くなる 読み方:アレイフォーミュラ |
=ARRAYFORMULA(A1:A10 * 2) |
覚えると便利なその他の関数
| 関数名 | 説明 | 例 |
|---|---|---|
TRIM |
余計なスペースを消去。 ※名字と名前の必要な空白はスプレットシートが理解し、残してくれる。 読み方:トリム |
= |
SUBSTITUTE |
指定した文字を検索置換する 読み方:サブスティチュート |
■全角スペースを半角に置き換える =SUBSTITUTE (C5,” ”,” “) ■前後の余計なスペースを消去して文字の間のスペースを半角に置き換える※名字 名前など =SUBSTITUTE (TRIM (C5),” “,” “) |
IFERROR |
「#N/A」エラーの値を他の表示に置き換える | =IFERROR(値,エラー値) =IFERROR(VLOOKUP(C4,$K$4:$M$15,2,FALSE),”該当する価格がありません”) |
SUBTOTAL |
フィルタで絞り込んだデータを集計 読み方:サブトータル |
SUBTOTAL(関数コード,範囲1,範囲2,…) |
スプレットシートエラー値一覧
| A列(エラー値) | B列(原因) |
|---|---|
| #DIV/0! | 0で割り算を実行した場合や、空白セルで割り算を実行した場合に表示 読み方:ディブゼロ |
| #VALUE! | 関数内の因数に間違いがある。数式で使用できない値や文字列を使用した場合に表示 読み方:バリュー |
| #REF! | 存在しないセルを参照(消去)している場合に表示 読み方:レフ |
| #NAME? | 関数名が間違っている、存在しない名前を使用した場合に表示 読み方:ネーム |
| #NUM! | 計算結果が大きすぎる、または小さすぎる場合に表示、処理できる範囲を超えている。数値指定する関数に不適切な値を使用している場合に表示 読み方:ナム |
| #N/A | 検索した値が見つからない場合に表示 読み方:エヌエー |
| #NULL! | 正しくない演算子が使われる場合に表示 読み方:ヌル |
| ##### | セルの幅が小さく、数値が表示できない場合に表示 読み方:シャープ |
まとめ
今回は、スプレッドシートで初心者が覚えておくべき便利な関数を紹介しました。関数を使うことで、データの処理が簡単かつ正確になり、効率的に作業を進めることができます。最初は覚えるのが大変かもしれませんが、実際に使ってみることで自然と身についていきます。ぜひ、日々の業務や学習に役立ててください!
